恒例となった書写山円教寺の「新春夢の書」。大樹孝啓ご住職が、年が明けると同時に、除夜の鐘を遠くに聞きながら、「この一年がこうあって欲しい」と願う漢字1字を、心を込めて揮毫される。今年の漢字は「尊」。ご住職は、「日本人は自然を「神」として拝み崇めてきた。今は、自然を単なる「物」として、科学・技術の力をもって自由気ままに扱っている。仏教では、「山川草木悉有仏性」、また「山川草木悉皆成仏」と言って、無情の物でも仏になる性を持ち、仏にもなれると見なしています。旧年には、一流ホテルや旅館・レストラン等で食材の偽称がありましたが、これは客を見下げた行為です。今年は「物を大切に尊ぶ」ことを心がけたいと思います。最近人間が自惚れて高慢になってはいないでしょうか?」と述べられました。 (文・写真撮影/安平 和彦)
2014年1月14日